サックスにはマウスピース(歌口)と呼ばれる物が楽器本体の口側の先端に取り付けられ、マウスピースにリードをリガチャー(留め金具)で取付けて演奏します。楽器本体やリードも音に対する影響はとても大きいですが、根本的な音色はほとんどこのマウスピースで決まると言っても過言ではありません。その為多くのメーカーが形も材質も多種多様なマウスピースを作っています。
上の画像はラバー(エボナイト)といわれる硬質ゴムが使用されたマウスピース。そして右はメタルと呼ばれる金属を加工して作られたマウスピース。一般的にラバー製のマウスピースは柔らかく太い音色になり、金属製はブリリアントでソリッドな音色になります。
他にもプラスチックや、銀・ステンレスなどの素材を使用したモデルもあります。
そして音色を左右する最大の要因がマウスピースの内部構造にあります。画像の左側は内部が広く作られていて、右側は狭く作られています。左をローバッフル、右をハイバッフルなどと言い、左は太く温かい音、右は鋭くブリリアントな音になります。
数多くのマウスピースメーカーが存在しますがその中で定番のメーカーを紹介します。
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セルマー
フランスのサックスメーカー。
サックス本体の製造も世界的に有名ですがマウスピースも非常に評価が高く優れた製品を作っています。特にS80・S90シリーズといわれるラバーマウスピースはクラシック・吹奏楽の演奏で絶大な支持を得ており、クラシックサックスの音色の代名詞と言えるサウンドです。
日本ではクラシックサックスの第一人者である須川展也氏の使用で有名。
ジャズではソプラノサックスでの使用が多くS80シリーズは柔らかいポーというサウンドを求める演奏家の間で定番となっています。更に近年登場したジャズに特化したシリーズのSuper Sessionはアルトやテナーの様に息が入りコントロールがし易くダイナミックレンジが広いのでソプラノの新定番となっています。
ジャズアルトではソロイストというモデルをケニーギャレット氏が使用していることで有名。
メイヤー
アメリカのマウスピースメーカー。
ソプラノからバリトンまで全てのマウスピースを作っているがアルト用ラバーマウスピースが定番となっています。太く温かいサウンドを持ちながら吹き込むとエッジのある音を聴かせてくれる、これぞジャズアルトというサウンド。海外製品の中では作りも良く初心者からプロまでとても多くの愛用者がいます。
特にフィルウッズ氏の使用が有名。
ヴァンドレン
リードで有名なメーカー。
マウスピースも非常に精度の高い製品作りをしており評価が高い。